Q.
在胎36週未満、出生体重1800g未満、生後6時間以上など、適応基準を外れている場合に低体温療法を行うべきかどうか
A.
早産児に対する低体温療法は、予後を改善しないだけでなく危険であることが知られており、また、低体重児では高体重児に比して予後改善が乏しいという報告がある。また出生後6時間を過ぎてから低体温療法を開始することに関してのエビデンスはない。Cool Cap , NICHD, TOBYなどの大規模RCTで使われた在胎週数36週以上、生後6時間以内などの共通プロトコールは,冷却の利益がリスクを上回ることが明らかになっている唯一の方法であり,現時点の標準プロトコールである。従ってこれを外れる場合は、その方が上回る結果と安全性を支持するエビデンスが必要であり、最終的にはその場に立ち会った医師がご家族と相談の上決定することとなるが、基本的には勧められない。